パリコレーゼ
いよいよ、このレースがやってきた。
2日間のレース、クムサンジンセンチームにとって初めてのヨーロッパ第1カテゴリーのレースだ。
このレースは今年のツールドフランスを走った選手も多数参加しており、ここで通用できることがこのチームの来年の目的である。
自分以外の選手全員はヨーロッパでこのカテゴリーを走ったことがない。
自分は2年前にエキップアサダで清水選手をエースにして総合優勝している。
自分にとっては成績を狙うレース。選手が育つまでは自分がここで頑張らなくてはならない。ツールを完走した幸也もこのレースへの参加を希望していたが叶わなかった。
会場について、プロツアーのバスやトラックに圧倒されてざわめく選手たち。
バスなんて、駐車が大変なだけでろくなことはない。大きな移動看板だ。
しかし、バスの脇に3台の普通車を停めると小型漁船からフェリーを見上げているようだ。
ヨーロッパのチームとヨーロッパに来ているアジアのチームの大きな違いはアジアチームは飛行機代がかかることだ。
アジアからの飛行機代でバスとは言わないが立派な車が買える。
8月4日ステージ Contres – St Léonard de Noblat 206.5km
ポディウムに登るといつもの解説のおじさんが自分を紹介してくれた。
帰ってきた、そういう感じだ。
ここから、また1からやり直しだ。
レースは2人の選手が先行し、集団はゆっくりの展開だが突然のペースアップではレッドゾーンぎりぎりまで持っていかれる。
そんな中、期待の若手チェヒョンミン選手が勝手に飛び出していった。
先頭は8分差、ヒョンミンは4分差。
そして、補給地点が過ぎて捕まった彼はキュイッ「CUITE(キュイ)」状態。
フランスでは料理が完全に火が通り出来上がると、「CUITE」というが選手が完全にきつい状態になってしまったときにも同じ言葉を使う。
どうやら、心配した通り100%で逃げてしまったようだ。
ある程度差が開いたら、70%ぐらいで走り追撃集団が追いついてきてから力を出す走りが先逃げのセオリーなのだが…
そこから、山岳地帯が始まり自分も攻撃に出た。
最後から2番目の山岳賞も周りの選手に疲れが見えたとガンガン攻めた。
カウンターの10人の逃げにユーギホンが乗っていったのを確認して、スプリントに備えてアヌアを確認するために後ろに下がってから、前に上がれなくなった。
最後の山岳は高低表ではきつく見えなかったのだが、実際そこが一番きつく中切れを埋めながら自分も遅れてしまった。
優勝したビュファス(コフィディス)から3分遅れでゴールした。
ビュファスと一緒に逃げていたユーギホンも足を使いすぎて、最後に遅れて1分後の集団ゴール。悔しい結果になってしまった。
一番大事な最後に力を残せなかったことが悔やまれて、翌日の再起を誓った。

奈良選手とヒョンミンがリタイヤ。
8月5日第2ステージ Malemort – Chaumeil 157.3km
天気は悪くない。
会場でパスカルエルベにあった。
毎年、エキップアサダ時代に自分たちを彼のバーに招待してくれた元プロロードレーサーだ。自分の近況を聞かれた。
リーダーのビュファス(コフィディス)に祝福しながら俺のこと覚えてるか?と聞いたら
「おまえが俺のことを忘れていたと思っていたよ」と逆に言われた。
彼とはアマチュア時代にニベアネというレースで総合を争ったことがある。結果は彼が優勝、自分は3位だったが今では自分たちの記憶にしか残っていない記録だ。
レースは序盤から激しいアタック合戦の中、自分が10人の逃げで抜け出すことに成功。
人数が多いので集団もコフィディスを中心に追ってきたが、これ以上追うとタフな周回をコントロールしきれないと判断したのか粘っていると2分まで差が開いた。
その差を維持したまま周回に入り20kmを6周。
各周に山岳賞があり、自分の目標はここで山岳賞を獲得すること。
1回目の山岳賞は3位通過。
次の週に捕ってやると気合を入れてアタックしようか迷っていると、逆にラフランセーズの選手がアタックした。
行かせてなるものかと先頭で追っているうちに足がきつくなってきて、そうこうしている内に集団は2つに分裂。1周かけて前に追い付いたが残り2周で後続に捕まってしまった。
集団は40人ほどに減っており、ユーギホンが残っている。
自分はそこから遅れて完走した。ユーギホンはトップ集団に残ったがスプリントはできなかった。総合は41位。22歳の彼にしてはいい成績だ。
総合はビュファスが守って、ステージはラフランセーズの新人、ビショーが優勝。山岳賞も一緒に逃げていたラフランセーズのピノーが獲得。
今年のヨーロッパの重要レース、パリコレーゼが終わりチームは8月11日から15日までののミウット第2カテゴリーに備える。
若手もヨーロッパのレースに順応してきてそろそろ、成績を残さなくてはならない。
その前に8月7日、福島晋一、アヌアマナン、チェヒョンミンのメンバーでダンパレステルのクリテリウムに参加します。
トーマ=ボークレールやクリストフ=モローなどが参加します。
夏の興業、プロクリテリウムの様子も写真で紹介したいと思います。














